2014年05月06日

生と死のミニャ・コンガ

この本を読んで凄いなと思ったのが、隊長である川越批判ともとれるというか
批判が書かれまくっている事。よく出版できたなと思いました。

当初24人のハズだったが1人不参加になり23人で初登頂を目指したミニャ・コンガ。
1981年当時はまだ高所順応が重視されていなかったのか、川越は高所に強いせいか
高所順応を重視せず6000m超えのところに何日も滞在させたり…

第一次アタック隊12人のうち大半に高度障害が現れている中で
「どんぶりいっぱい薬飲めば大丈夫」とか…

この本は事故までではなくその後、著者や第一次アタック隊のリーダだった奈良が
ミニャ・コンガに区切りをつけられるまでしっかりと書かれています。
最初から最後までその世界に入り込んでどんどん読めてしまうそんな本です。
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2014年04月27日

二人のアキラ

元々「二人のアキラ・美枝子の山」というタイトルで発売されていた本ですが
ヤマケイから「二人のアキラ」として発売されました。
※ちなみに「ザイルを結ぶとき」も同時にヤマケイから発売。
それまでは中古で探すかな〜と思っていたのが、発売されたので早速購入。

タイトルの通り二人のアキラについて芳田美枝子と平塚晶人の往復書簡を本にしたもの。
二人のアキラとは新編風雪のビヴァークの松濤明と第二次RCC発起人である奥山章の事。
美枝子と松濤明は恋人なのかと思っていましたが、この本の中で否定されていました。

この本を読んでまず思った事はなぜ「三枝子の山」をタイトルから外してしまったのか。
三枝子は二人のアキラについて語る、平塚晶人はそれについて更に詳細を記す
といったような感じなのだが本人が書いているだけあって、主人公は三枝子だと思います。

これはタイトルから外さない方が良かったんじゃないかな〜。
二人のアキラは完全に脇役ですよ…
でも非常に細かく描かれていて、あぁ〜そうだったんだ。へー!
って風雪のビヴァークを読んだ時とはまた別の視点でザイルを結ぶときとは
また別の視点で、第三者の視点で見れたのはとても面白かったです。

風雪のビヴァークとザイルを結ぶときを読んでから読むのをオススメします。

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2014年04月25日

戦国本リスト

※最新の戦国本書評はこの記事の下です。
■小説母里太兵衛
■夏草の賦
■後藤又兵衛
■籠城
■高橋紹運−戦国挽歌
■黒田長政
■小説 大谷吉継
■塙団右衛門−意地を貫いた戦国の風雲児−
■神無き月十番目の夜
■山内一豊−運を呼び込む生き方−
■雑賀六字の城
■立花宗茂と立花道雪
■真田昌幸−竜崎版−
■天と地と
■毛利元就 松永義弘版
■蒲生氏郷−信長の愛弟子とよばれた名将−
■黒田官兵衛
■佐竹義宣−秀吉が頼り、家康が恐れた北関東の義将−
■風林火山
■加藤清正
■戦国驍将・知将・奇将伝−乱世を駆けた62人の生き様・死に様−
■武田家臣団
■前田利家
■島津義弘 徳永版
■立花宗茂−秀吉が天下無双と讃えた戦国武将−
■戦国風流
■毛利元就 谷恒生版
■武神の階
■山県昌景−武田軍団最強の「赤備え」を率いた猛将−
■柴田勝家−ひたむきに戦国乱世を駈け抜けた男−
■島左近−義を貫いた闘将の生涯−
■軍師二人
■最上義光−伊達・上杉と死闘を演じた出羽の勇将−
■片倉小十郎景綱−伊達政宗を奥州の覇者にした補佐役−
■川中島の敵を討て
■信虎
■槍弾正の逆襲
■島津義久−九州全土を席巻した智将−
■鑓の才蔵−関ヶ原の鬼武者−
■豊臣秀長−ある補佐役の生涯−
■戦国幻想曲
■加藤清正−太閤の夢に殉ず−
■浅井長政の決断−賢愚の岐路−
■宇喜多秀家−秀吉が夢を託した男−
■結城秀康−秀吉と家康を父に持つ男−
■家康の父親は武田信玄だった!
■藤堂高虎−家康晩年の腹心、その生涯−
■佐々成政−己れの信念に生きた勇将−
■おんなたちの戦国史−武将を支えた21人−
■一夢庵風流記
■里見義堯
■滝川一益−信長四天王の雄、波乱の生涯−
■島津義弘−関ヶ原・敵中突破の豪勇− 加野版
■義弘敗走−慶長風雲録−
■北条綱成
■小早川隆景
■高坂弾正−謙信の前に立ちはだかった凛々しき智将−
■真説戦国武将最強は誰だ?
■名将大谷刑部
■樓岸夢一定

著者一覧(複数の著者がいる場合等、一部記載しておりません)

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小説母里太兵衛

久しぶりの戦国小説、今年の大河黒田官兵衛の家臣母里太兵衛。
こんなマイナーな人の小説が出るのも大河ドラマのお陰でしょうか。
これは読まねば!!と見つけた瞬間購入した本。

しかし期待しすぎてしまったのか…非常に残念でした。
私の中で母里太兵衛というのは武力に優れているものの頭悪いと言うか
賢くなさそうというかそんな感じのイメージ。
だがこの本で描かれている母里太兵衛はスーパーマン!

勘兵衛と言えばのあれやこれやも母里太兵衛の進言を採用→上手くいく
こんな感じの繰り返し。いくら主人公と言えど盛りすぎだと思うし(シャレじゃない…)
官兵衛は一人じゃ何もできないショボイような感じすら受ける。

ホントやり過ぎだろって感じでそれ以外の印象がありません…
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2014年02月06日

星と嵐

ガストン・レビュファの「星と嵐」を読みました。
気象遭難・滑落遭難よりも前ですね。

私がガストン・レビュファを知ったのはグランドジョラス北壁にある
「レビュファクラック」と名付けられたクラックを本で読んだからです。
それ以外は全然知らずに読んだわけですが、登攀記というよりは
なにか詩でも読んでるかのような感じですね。

凄まじい登攀記かと思って読んでしまったので印象が全く違いましたw
ただこの本には沢山の写真が載っているので雰囲気がわかりやすいですね。
写真を見る度に「こんなとこ登ってるのか」と読んでるだけでヒヤヒヤですが。

登攀については淡々と、風景や心情等は詩的な感じに書かれています。
私が求めていたのとは違いましたが、詩的なほのぼのが好きな方は面白いかと。

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2014年02月05日

気象遭難/滑落遭難

気象遭難と滑落遭難の2冊まとめて。
まずは気象遭難から。
7つの気象遭難をまとめたドキュメンタリー。
当事者のインタビューや事故当時の記事、専門家の意見も取入れられています。

今までの本は端的に言えば遭難についてあまり検証していないものが多い気がしますが
この本はなぜ遭難したのか、遭難後の対処はどうだったのかと検証が多いです。
必ず天気図等が載っています。(私は見てもよく分かりませんでしたがw)

そしてこの中に「トムラウシ山遭難」がある。夏の低体温症の事故。
それを見ててっきり2009年の夏の低体温症では珍しい大量遭難の事だと思った。

読んでみると2003年に同様に起きた事故の事だった。
そこで2003年の事故がもっと知れ渡っていたら2009年の大量遭難は防げたのではないかと。
でも2003年はツアーではなく2009年はツアー、知れ渡っていても防げなかったかもしれない…

滑落遭難の方は滑落して遭難してしまったもののドキュメンタリー。
どちらも著者は同じ。気象遭難を読んで同じ著者の同じような本があったので読んでみた。
でも同じような2冊目だからなのか、あまり気象遭難で感じた
「遭難を減らしたい」というような思いは伝わってきませんでした。

どちらかを読むならば気象遭難の方をオススメします。
もう一冊「道迷い遭難」もあるようですがこれは今のところ買う気が起きないですね…

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2014年01月22日

夏草の賦

ブログを放置して早数ヶ月。
いつの間にか2014年になってましたね。

そんなこんなで最近読んだ「夏草の賦」
長宗我部元親のお話ですが、司馬遼太郎だけあって評判の良い本です。
正直、長宗我部元親にはあまり思い入れもなく特に好きな武将でもありません。
でも評判の良い本なので読んでみました。

一番の感想は菜々(元親の嫁)が鬱陶しかったです。笑
そしてところどころ出てくる「元親程のものが…」という描写も鬱陶しい。
やっぱり好きじゃない武将の話だからか、そういう描写が出ると冷めますね。

後半の秀吉との戦というか、秀吉に降る決断をするまでに至る元親の苦悩。
結局秀吉には敵わないと降ってしまうのですが、それがどんなに苦しい悔しいか。
そこの描写はとても良かった、とても感情移入できました。

あとは秀吉の傘下に入ってからの九州攻め。
九州攻めを告げられてから実際に戸次川での戦いまでもとても感情移入でき
非常に悔しいイラッとするムカつく思いでした。そして息子信親の無念。

なんだか悔しいところばかり感情移入してしまいますね。笑
鬱陶しい部分もあるし、やっぱり元親は好きになれる武将ではないけれど
そういう悔しい部分の描写はさすがですね。



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2013年09月11日

空へ−悪夢のエヴェレスト 1996年5月10日−

アウトドア誌の記者ジョン・クラカワーがエベレスト公募隊に参加
下山時に大量遭難にあい、それを記した本です。
どうでもいいけど、この本写真増補版があるそうで。
私が買ったのは違うやつだったのですが、写真増補版買えば良かった…

ジョン・クラカワーが生還した人たちにインタビューを繰り返し書いただけあり
詳細に丁寧に書いてあり、恐らく山岳本読んだ事ない人でも抵抗なく読めると思います。
今まで何冊も山岳本を読んできましたがこれ程の大量遭難ものを読むのは初めてです。
次々と亡くなっていく姿を読み進めるのはとても辛かったです。

この遭難事故自体は1996年と今から20年近く前ですが、公募隊というのがどういうものなのか
よく分かる作りになっており更に解説に「変貌するエヴェレスト登山と公募隊」が
書かれているのですが、これは現在のエヴェレスト公募隊の話が載っています。

今回も相変わらずまとまりませんが、とても惹きつけられる本です。
同じく大量遭難時に別な公募隊のガイドとして参加していたアナトリ・ブクレーエフの
「デスゾーン 8848m」もとても気になっています。

一言だけ言えるのはベック・ウェザーズは凄いということです。

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2013年08月26日

ミニヤコンカ奇跡の生還

【ネタバレ有】
ミニヤコンカで遭難し、生還した松田宏也の本です。
ミニヤコンカ登頂を目指し向かった市川山岳会。
アタック隊の菅原信と松田宏也が遭難。

彼らはトランシーバーを持っていたので、BCとトランシーバーで交信するも
途中で凍って故障してしまい交信できなくなる。
アタック隊の彼らを待っていた仲間達は遭難死したと思い込み
C2・C1・BCから撤退してしまうのだ。

そして松田は下山する為動き出すも菅原は動き出さない。
行こうと促しても後から行く、と動き出さない。
菅原はしばらく後に動き始めたようだが力尽きてしまう…

この本のレビューを読んでいて菅原を置いていった松田を批判しているものがあった。
もちろん、連れて行けるものなら連れて行っただろうが松田自身もろくに食べれず
寒さも凌げず凍傷にかかっている状態で他人を連れて行けるでしょうか。

自分が生きるか死ぬかの瀬戸際で他人を助けられる人はどれだけいるのでしょうか。

松田は両足切断両手指十本切断して命からがら助かったのです。
山へ自分の意思で行った以上、自分の身を守れるのは自分だけだと思います。
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2013年08月22日

新編風雪のビヴァーク

松濤明の風雪のビヴァーク、なかなか読み終わりませんでした…
山行記・エッセイ・遺書が一つになった本ですね。
登山家って大体山に対して一家言もっている方ばかりですね。
(余談ですが、いっかごんだと思ってましたがいっかげんなんですね)

大体、極地法に対して否定的な方が多いようですが松濤明もその一人のようですね。
エベレストなんてシェルパに酸素ボンベすら持ってもらって登頂する、とか…
確かにそのような人たちと、一人や少数で荷物も自分で持っているような方からすると
同じ"登山家"というくくりにはされたくないんでしょう。

でもこの本の山場はやはり遺書の部分でしょう。山場と言っていいのか分かりませんが…
もうこれから死にゆく恐怖というのは松濤にはないのでしょうか。
なんとも冷静な遺書に冷静な対応。

この遺書だけでも読む価値はあると思いますね。

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2013年08月07日

新編 山靴の音

メスナーの本はだいぶ前に読み終わったんですがつまらなかったせいで
全く記事を書く気が起きませんでしたw
続いて読み終わったのは芳野満彦の「新編 山靴の音」です。

これは数々の登山の短篇集みたいな感じですかね。
まず最初は「八ヶ岳遭難」
これは芳野満彦が遭難し、この遭難で凍傷にかかりかかと部分を残し
2/3程足を切断してしまう壮絶なお話です。

足をそれだけ切断してもその後、穂高や剣等を登り果てはヨーロッパアルプス
三大北壁であるアイガー・マッターホルン・グランドジョラスすら挑戦します。
そしてマッターホルン日本人初登攀を達成するのです。

ホントに凄すぎる人ですがこの本を読んでいると凄い人に思えないんですよね。笑
文体のせいなのか、なんかほのぼのしながら読んでしまいます。
冬季小屋番をしていた徳沢園の犬ゴンベーとの話とかね。
あと、解説もちょっとクスッと笑ってしまうそんな感じ。

少し前にエベレスト最高齢登頂という事で話題になった三浦雄一郎氏ですが
ホントにちょっとですが、登場するんですよね。
あ〜この人達同年代か。と思って芳野満彦を調べたら残念ながら昨年亡くなってしまっいたのですね…

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2013年08月06日

ナンガパルバート単独行

ラインホルト・メスナーと言えば8000m峰14座初踏破した人として
登山界では有名な人ですが、実は期待せずに読み始めました。
期待せずに読み始めたのに更にその上をいくつまらなさでした。

私は山行記と思って購入したのですが、登山の様子よりもメスナーが
何を考えているのか、どんな思いでいるのか、というような内省的な事ばかり書かれています。

ネットで注文したので裏表紙のあらすじを見れなかったのですが…
いま見たらあらすじには「登攀のすべてと自己の内面を鋭く描いた代表作」とありました。
完全に失敗しましたねw

そんなわけで山行記として読むのにはオススメしません。
特に今まで結構ハード目な山行記を読んできた人には…

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2013年07月23日

山野井泰史・妙子夫妻のギャチュンカン登攀を書いた本。
山野井泰史は言わずと知れた?クライマーですが、奥さんもクライマーなんですよね。
笠松美和子とグランド・ジョラス北壁冬季女性初登頂とか女性と括らずとも凄いクライマーです。
そんな泰史・妙子夫妻とコックのギャルツェンがヒマラヤ7000m峰ギャチュンカンへ。

この二人は読んでいてホントに最高のパートナーだな、と。
基本的に二人とも黙々と登るようであまり会話はないものの必要なところでは二言三言。
たったそれだけで分かりあえるって凄いとありきたりな感想w

内容は他の山岳本同様壮絶なお話なんですが、壮絶な内容よりも二人があまりにも強すぎて
この二人はホントに凄いなっていう印象が強烈です。

そして何を書いたらいいか分からないけどとにかく面白い。
今まで読んだ山岳本の中で一番のオススメと断言できる。
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2013年07月12日

単独行

新田次郎の「孤高の人」のモデル加藤文太郎の遺稿集?です。
私は新田次郎の「孤高の人」は読んでいません。
「孤高の人」というタイトルから、気難しい単独行を好む変わり者なのかな?と思っていました。

それなのに読んで見たら文章がうまくないせいなのか、彼の性格か。
純粋で素朴で真面目で、人が好きなのにうまく言葉にできない不器用。
そんな感じの印象を持ちました。

一人で登るものの、人を見かけると「エホー」と声をかけてみるものの
遠いのか反応はなかった。とか山小屋で遭遇した人達に話しかけていたりして
とても「孤高の人」というイメージとはかけ離れているような気がします。

大体は◯◯日 ◯◯時 場所 − ××時 場所 
時々その時に遭遇した人達の事や、アイゼンに履き替えた、スキーで登ったとか
食事の内容などの、山行記といった感じです。

ところどころにエッセイ、天気の読み方や雪崩が起きる時、山について書かれています。
この本を読んで私は登山ではなく登攀が好きなんだなと改めて実感し
最初はあんまりおもしろくないな、等と実は思っていたのですが。

山行記というより彼の人柄や成長を感じたり、彼のちょっとした反省を微笑ましく感じる
加藤文太郎自身の魅力溢れる本だなと思いました。
そういう意味でとても良い本に出会えたと思います。

しかし31歳という若さでこの世を去った加藤文太郎。
彼の遺稿集を読むだけでこれだけ彼の魅力が伝わってくるのだから
彼が31歳でこの世を去らなかったら、どうなっていたのだろう。と思わずにはいられません。


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2013年07月04日

ヒマラヤを駆け抜けた男

8000m峰14座のうち9座登り、当時日本人では最多の記録を持っていた山田昇。
雑誌岳人に著者である佐瀬稔が「14座完登するまで」を、山田昇の14座完登と
同時進行で進めようと書き始めたものが「ヒマラヤを駆け抜けた男」

第一回を書き上げた後、山田昇のマッキンリーでの遭難の知らせ…
同時進行するハズだったものが、山田昇記になってしまったわけです。

山岳小説で初めて読んだのは佐瀬稔著、狼は帰らずの森田勝。
そのせいか登山家で変わってるなーという印象が強い。
しかしこの山田昇を読んでみると凄く普通な純粋な人というイメージ。

特に最初の方は日本での山を登っているせいか、とてもほのぼのした山行という感じ。
しかし、彼の師と仰ぐ小暮勝義と出会った事から今まで以上に山にのめり込む。
そして小暮と行ったダウラギリT峰で小暮は滑落死してしまう…

その後も山田と一緒に行った人が死んでしまう。
それもそのはず、どれも8000m級の山だったり冬季だったり。
それでも山田は海外の山へ登りに行く。

そしてマッキンリー。
彼は登頂できたんだろうか…
できなかったのかな、と思うけどできていてほしいですね。

佐瀬稔の本は森田勝の時もそうだったが、"周りの人から見た"が非常に多い。
なので死のクレバスや小西政継の本に比べると山での行動や臨場感のようなものは少ない。
しかし、その人物を知るには佐瀬稔の本はとても良いと思います。
特に今回の山田昇の本は彼の性格も相まってか、ところどころ感極まったり
面白くて電車の中で笑いそうになってしまったり。

そうそう、山田昇の実家は群馬の沼田でりんご農園をやっているそうで
そこに「山田昇ヒマラヤ資料館」が併設されているそうです。行ってみたいなぁ。

最後に。
当時というか日本人では山田昇の9座が最多記録でしたが2012年に竹内洋岳さんが
日本人初8000m峰14座完登を果たし、現在は山田昇はそれに次ぐ2番目になります。


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2013年06月30日

グランドジョラス北壁

アルピニスト小西政継さんのグランドジョラス北壁を読みました。
評価の高い本なので期待して読んだのですが、期待しすぎたのでしょうか…

まず最初40ページぐらいは登山の歴史について。
そこから60ページぐらいはエベレスト国際隊への参加決定までの流れが。
そしてようやく100ページ目ぐらいからグランドジョラス北壁が始まります。
正直なところグランドジョラス北壁だけで良かった、と思いました。

とても良かったところは実際に登ったルート図が描かれているところです。
レビュファクラック、灰色のツルム、三角雪田などの場所も描かれてますし
細かいところまでよく描かれているので「いまここ登ってるのか〜」
「このオーバーハングはこれの事かな?」等チラチラ見ながら読めるので
分かりやすくてとても良かったです。

グランドジョラス北壁登攀中については淡々と書かれている感じですが
小西他5人との絆やら、登っている最中の雰囲気等はよく伝わってきます。

更にその後の凍傷の具合やら、「付録・北壁研究ノート」では実際に使用した装備や
凍傷にならない為にはどうしたらいいか等の詳細が書かれています。

私は登山する予定はありませんがw
実際登山される人には古い情報かもしれませんが役に立つのではないでしょうか。

本編が面白かっただけに、私としては前半がなぁ〜。と思ってしまいます。

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2013年06月27日

自白

いつもはあまり行かない本屋さんに行ったら乃南アサの本があったので買ってみました。
短篇集で、自白に持っていくまでの刑事・土門功太朗のお話です。
これホントに乃南アサが書いた本かな?という程、いつもの洞察力というか
そういうものがあまり発揮されていないように感じました。

乃南アサの優れているところは洞察力、あー分かるー。と共感できるような
登場人物の心情・行動、そんな普通の日常を送っている人たちに起こる事件。
共感できる部分や登場人物の詳細な心模様に読んでいて重くなるんですよね。

共感できる部分はいい部分だけでなく汚い部分もあるわけで、改めて
自分の醜さなんかを感じたりして。笑

今回はそんな感じではなかったので、重たくならず。
つまらなくはないけど、いつもの乃南アサではなく淡々と進んでいく感じ。
いつもの乃南アサが好きな人にはつまらないかもしれないですね。

私はたまには軽い小説も読みたいのでつまらないとは思いませんでしたが
他の乃南アサの本と同様、何度も読み返すか?というと、読み返さないと思いますが…


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2013年06月23日

いまだ下山せず!

【ネタバレ有】
槍ヶ岳で遭難した、のらくろ岳友会のOGである泉康子が書いた本。
「いまだ下山せず」の連絡が入ったのらくろ岳友会が捜索隊を結成し
同時期に入山したパーティへ取材しながら、彼らを捜索する側のお話。
今までは遭難する側のお話ばかりでしたが捜索する側というのは初めて。

捜索するにしても、どこを探すのか?
その捜索地点を絞る為に泉はわかる範囲で同時期に入山したパーティー100以上へ
質問状を送ったりその返答を読み、これはと思うものには会いに行ったり。

ついに一ノ沢と絞りこみ捜索隊を投入する。
そして彼らを発見するのだった…

読む前からネタバレしてたので、一ノ沢に彼らがいる事は分かっていたのだけれど
なぜ一ノ沢で遭難したのか?というのが気になっていましたが
この本では明確な答えはでていません。

冬の沢は雪崩の危険があるのにそれを知っていたであろうになぜ彼らは沢を下りたのか…
posted by yu-ko at 15:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月20日

死のクレバス−アンデス氷壁の遭難−

映画「運命をわけたザイル」の原作、死のクレバス。
登山家ジョー・シンプソンが書いた実話です。

親友サイモンとジョーは未踏のシウラ・グランデ西壁へ。初登頂を果たし帰路に。
ジョーは滑落し足を骨折。しかし降りないと帰れない、死ぬわけで。

急な壁のようなところをサイモンがザイルでジョーを下ろしてゆく。
骨折した足がぶつかり痛いが、急がなければ暗くなり天候も悪化する。
痛みをこらえながら降りるジョー、痛いのがわかっていながら急いで下ろすサイモン。

順調に二人で降りてゆくも再びジョーに悲劇が。滑落し宙吊りに。
なんとかしようとするも、ならず。上ではサイモンが必死にザイルで支えている。
しかしジョーがどうにもならない以上、このままでは二人滑落するハメに。
ついにサイモンに限界が訪れ、ザイルをナイフで切断する…

クレバスへ落ちてゆくジョー。死を覚悟するも運良く助かる。
ここからキャンプへ生還するまでの、ジョーの精神力・行動力が凄い。
右足は骨折し手は凍傷にかかっている中、滑落したクレバスを登る。

骨折した足が何かに触れる度に激痛に悩まされながら、何度も諦めようと思いながら
それでも必死に前へ進むジョーの姿は読んでいてとても痛々しい。

一方のサイモンはザイルを切断後、夜はそこで過ごし朝明るくなって下を見ると…
大きく口を開けたクレバス、ジョーはそこへ落ちただろう。
そこへ落ちたなら助からないだろう、サイモンの心の葛藤。

ジョーもサイモンも読んでいてとても苦しくなる。
二人とも傷つきながらも下山できた事、下山後のジョーとサイモンの会話に救われる。
正直、彼らが生還できていなかったらとてもじゃないけど読めなかったと思う。
遭難した本人が書いているだけあって臨場感にあふれているから。


前に書いた「狼は帰らず」の森田勝は若かりし頃「自分が生きる為ならザイルを切る」と言った。
しかし二度目のグランドジョラス。
滑落した瞬間は目撃されていないが日本人登山家が、森田勝を目撃している。

登山家が見た時森田のパートナーは見えず、そこまで難しいところでもないのに
森田は右往左往して、全然先へ進まなかった。
おかしいなと思いつつ彼らは森田から目を離した。
しばらくして彼らが先ほどのところへ視線をやると森田がいない。

先へ進んだのだろうと思ったそうだ。
その後彼らが登攀しようとしたところ、下の方に森田とパートナーが
アンザイレンした状態で倒れているのを発見する。

この状況からして彼らが森田を見ていた時、パートナーが見えなかった。
難しいところではなく森田なら難なく登れるところに時間がかかっていた事から
この時既にパートナーが滑落していたのではないだろうか。

そして森田は若かりし頃、自分が生き残る為にはザイルを切ると言った。
しかし彼はザイルを切らなかった為、二人ともに滑落したものと思われる。

ザイルを切るのか切らないのか。
どちらが正しいかなんて言えないが、切断した者も切断しなかった者もその勇気は凄い…


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2013年06月16日

狼は帰らず−アルピニスト森田勝の生と死−

なんと書いていいのか、壮絶な人生。
正直すぎる性格。
だが、読んでいるとホントになんだか憎めないんだな。
とても感情移入しながら読んでしまう。

残念ながらグランドジョラス冬季登攀中に死亡してしまう。
登ってほしかったな…

サクサク読めるけれども山用語?が非常に多く、解説もないのである意味大変。
私は登山した事もなく、山用語はサッパリなので意味が分からない単語が多かったです。
ルンゼとかコルとかホントに何も知らないので調べながら読みました。

そういう意味では登山してる人とか、山に興味のない人には読みにくい本かもしれません。
それでも、読んで良かったと思ういい本でした。

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2013年06月14日

後藤又兵衛

この小説は後藤又兵衛が大阪夏の陣での近習、長澤九郎兵衛に
これまでの又兵衛の生き様を聞きたいと言われ語り始める。
黒田官兵衛に拾われるところから大阪夏の陣まで。

つまらないわけではないんだけど、なんだか他の武将達が悪く書かれてる部分があり
それが私が好きな武将ばかりだからか、なんだかな〜と思いました。
悪くというかちょっと馬鹿にしたような感じ…

それを除けば、みんな又兵衛好きすぎるだろwというところはあるけど…
でも正直今日読み終わったばかりなのにあんまり印象に残ってないな。
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2013年06月09日

火の粉

一家3人殺害、生き残りの被害者と思われた武内。
だが捜査しても怪しい人物は浮かばず生き残り・通報者である武内が疑われる。
そして自白したものの裁判では一転否認し、裁判官梶間勲は無罪判決を下す。

勲が退官後しばらくして隣に引っ越してきた武内。それから梶間家で起こる事件。
人当たりのよく親切な武内が、以前の一家3人殺害事件を含め梶間家で起こる事件の犯人なのか…?

背表紙に「読者の予想を裏切り続ける驚愕の犯罪小説!」と煽り文句が書いてある。
でも、背表紙で↑のようなあらすじが書いてあるのでそうなると
犯人は本当に別にいたのか、それとも犯人はやはり武内だったのか。
この二択になると思うんだがそれ以外の結末があるんだろうか?と思いつつ買ってみた。

読み始めると続きが気になってどんどん読み進めてしまって、あっという間に時間が経つ。
金曜の23時から読み始めて朝4時まで読みつづけてしまったw ←読み終わらなかったけどw
梶間家の嫁雪見だけが武内に警戒心を抱く。雪見の視点が多いからなのか武内怪しい感満載。

というわけで、最初からずっと武内怪しい感満載な為まったく予想を裏切られた感はない。
そして分厚い本にありがちな、ラスト駆け足感もありそういう意味で裏切られた感はあるw
7割ぐらいまでは結構丁寧に書いてあるんだけどな。

帯に「書店員が一番売りたい本!」みたいに書いてあったけどそこまで言う程じゃないな。
でも評判のよい本みたいで、レビュー見ると高評価ですね。

posted by yu-ko at 16:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月12日

いい本が見つからない

「隣に棲む女」「夜行観覧車」を読みました。
隣に棲む女は「誰の身にも起こりうる事件の背後に隠された女の心理を抉る傑作サスペンス」
と背表紙に書いてあった。
正直面白そうだな、と思ったわけではなくあんまりおもしろくなさそうだな。と思った。
でもそれ以外にめぼしいものも見つけられなかったので買ったw

本当に面白くなかった。
面白くなかったっていうか、物足りない。

「夜行観覧車」
湊かなえは他にも読んでいるんだけどこれはなかなか読む気にならなかった。
でも他にもないし、と買ったw
やっぱりこちらも物足りなかった。
もっといつものドロドロ感と読んでて「あぁ重たい重たい」っていう感じがなかった。

面白い本探すのって難しいよね。
 

posted by yu-ko at 15:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月25日

カラマーゾフの兄弟

ドラマ、カラマーゾフの兄弟を一話だけチラッと見た。
面白そうだったので小説を買って読む事にした。ドラマは見てないw
※今回は盛大にネタバレします。





あらすじは父ちゃん殺される、長男逮捕される。です。
一番短そうな上中下巻だった新潮文庫にした。
上巻を読み始めて後悔した。なんだこの読みにくいものは…
そもそも呼び名が統一されていなくて長男ドミートリイと書かれたかと思えば
ミーチャだミーチェニカだ、三男アレクセイはアリョーシャだのアリョーシェシカだの。
名前を把握するのに少し時間がかかったw

更に宗教的な話が非常に長々と続けられたりして、無神論者としては読むのが苦痛で
上巻はかなりすっ飛ばして読んでしまった。
中巻に入りようやくミーチャの当日の行動〜逮捕に至るまで。

中巻はかなりすんなりと読めた。
下巻は主に裁判まで、この途中で次男イワンが兄ミーチャではなく
召使のスメルジャコフを疑い始め問い詰め、スメルジャコフ自白。
そして裁判の前日に遺書を残して自殺。

裁判では次男イワン、三男アレクセイ等が兄は潔白犯人はスメルジャコフと
証言するも認められずにミーチャ有罪で決定してしまう。
更にイワンは裁判中に譫妄症になり(前から発症していたが悪化)
一人は有罪、一人は譫妄症で意識不明の重体なのに三男アレクセイは
どこか遠いところへ旅立とうとしている。

これだけ読むと真犯人スメルジャコフ、冤罪のミーチャになるわけだけど
じゃあなんでアレクセイは旅立つの?二人の兄が窮地に立たされているのに?

書きづらいのだが三男アレクセイは敬虔なクリスチャンという設定になっているが
ところどころ???で、周りの人達はアレクセイをやたらと信頼しているけど
サイコパスみたいな感じの匂いがして。

一応自白しているスメルジャコフが犯人なのかとも思うけどアレクセイの行動が
怪しすぎて、本当の犯人はアレクセイなんじゃないかと思う。
ドストエフスキーはこの続きを書く予定だったようだが、カラマーゾフの兄弟を
書き上げた数カ月後に他界してしまい…

ドストエフスキーはこのカラマーゾフの兄弟の続きをどう書くつもりだったんでしょうかね。


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2012年12月31日

籠城

こちらは高橋紹運と一緒に買った小説。
籠城戦×3 清水宗治、吉川経家、別所長治の3人の籠城戦を書いた本です。
籠城を先に読んでその後に高橋紹運を読んだのでもう忘れてしまいました^^;

が、これは3つも書くべきではなかったと思いますw
話の流れがほとんど同じでメインの3人のセリフも同じようなものばかり。
メインの名前を変えただけじゃないですか?ってレベルの2作目、3作目。

なかなか当たり作がないですねぇ。

posted by yu-ko at 17:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月30日

高橋紹運−戦国挽歌

本屋さんで高橋紹運の本がある!!と興奮し即購入。
もうウキウキしながら読み始めたわけですが…
「高橋紹運」というタイトルなのに高橋紹運が出てこない。

あとがきの作者の言葉を借りると
「勇猛果敢な諸将の戦闘を抜きにしては九州戦国史は語れない」
だそうです。
そりゃ、高橋紹運だけ語るわけにはいかないけども。

高橋紹運が出てくるのは最後の岩屋城籠城ぐらいで後はちょい役ですw
私は高橋紹運メインだと思って買った本なので、期待はずれでした。
全くもって物足りない。

この本の感想はもう「高橋紹運が出てこない」この一言につきます。
沖田畷の戦い(島津vs龍造寺)が書かれてますけど、高橋紹運どころか
大友すら関係ないっていうねw

「九州戦国史〜岩屋城籠城〜」ならまだ納得できるかな。
けど、もうこの人の本は読みたくないと思う程がっかりしました。

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2012年10月28日

黒田長政

お久しぶりです。
て見てる人もいないかw
Seesaaが配偶者の有無や子供の有無を登録しないとブログが書けないのが面倒で
すっかり放置プレイをしておりました。

最近読んだ本は黒田長政です。
そう、何故か黒田官兵衛と勘違いして買ってきました…
家に帰ってから本を取り出したら「黒田長政」なんで…?笑

まぁいいや。と読み始めましたが。面白くなかったです。
「黒田長政」というタイトルなのにメインは勘兵衛じゃないか!?

話の途中に家臣が登場するのですが、例えば後藤又兵衛だったりすると
「出奔するのは後に記した通り」等と書かれてるんですね。
その一文はいるんだろうか…
章のタイトルに「コンプレックス」と書いてみたり、なんだかな〜。

話自体も勘兵衛の時代からはじまりとてもサラッとたんたんと
小説を読んでいるというより、ちょっと砕いた年表を読んでいるような気分。
そして本の後半は「黒田家臣団」のお話。

わざわざ挿入する程詳しい話でもなく、この程度なら小説の途中に
家臣の話としてサラッと触れる程度でいいんじゃないか、という程。
黒田家騒動のお話もページを割いて載っていますが黒田家臣団と同レベル。

正直お金を出して買ったのがもったいない、という程の低レベルな小説と感じました。

posted by yu-ko at 19:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月30日

小説 大谷吉継

名将大谷刑部は私の中では結構面白く、元々大谷吉継好きでもあったので
今回の「小説 大谷吉継」もだいぶ期待して読み始めました。
大谷吉継の今までのイメージとは異なり、子どものころは暴れん坊として
手のつけられない子という感じで描かれていました。

織田家の森長可が子どもを突き飛ばしたところに居合わせた吉継。
そんな事しちゃイカン!と怒りボコボコにしたり。
アホな事を言う正則を顔面パンチして鼻の骨折ったり…
ただの無法者ではなく、正義だけは貫き通していますが。

もちろん森長可の件は創作で、その他にも利休が吉継夫妻の為に茶会を開き
その茶会に出席していた商人達が「吉継素晴らしい!吉継の為ならなんでもするよ」となり
吉継は兵站担当で成功できたのも商人との結びつきが強かったから。等としてみたり。

もちろん商人との結びつきが強くなければ、商人といい関係を保っていなければ
兵站担当としては厳しいであろう事は分かるのですが胡散臭い感じがして…

このような創作がたっぷりで史実に沿った話を望む人には全くオススメできません。
私も全て史実に忠実に!とは思わないし創作や盛るのも有りだと思うけれど
今回のは私の許容範囲を超えていて、もう読むのがとてもしんどかった。

更に前半は講談調というのでしょうか?そんな感じのとても癖のある書き方で
そして何故か後半はそういった感じは見られませんでしたが。
この方のデビュー作らしいので、下手くそなのは仕方がないのかもと思ったり。
書評を見ると完全に賛否分かれる作品なので買う時には注意が必要ですね。


posted by yu-ko at 20:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月25日

塙団右衛門−意地を貫いた戦国の風雲児−

歴史好きでなければ知らないであろうマイナー武将塙団右衛門。
前半生があまり知られていない為か、前半は創作がメインです。
小さいころは団八と言い悪童で有名だった。

しかし悪童があっという間にむしろ、いい人に。
悪童から脱してからは団右衛門はちょっと頭が足りない、正直すぎる
世渡り下手な感じはするものの、好青年みたいな。
ホントいつの間にそんな成長したの?と。

そして、その途中で出会う乱破女のさゆり。
出会ったと思えば別れ、そして突然場面は数年後。
展開が結構飛んでいて私はあまりついていけなかったです^^;

あとは所々「戦の経験豊富な」というのが、よく出てくるのですが
賤ヶ岳とあとどこだっけ?と言いたくなるぐらい描写がない。
朝鮮出兵とか行ったよね、それは?

ページ数は600ページぐらいだったかな、結構あるハズなのに
戦の描写は賤ヶ岳と大阪夏の陣・冬の陣ぐらいしかありませんでした。
前半ほとんどが創作な為か、私にはあまり面白くなかったです。
posted by yu-ko at 18:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月10日

神無き月十番目の夜

今回は時代小説ですが、珍しく武将の物語ではありません。
小生瀬という村滅亡の謎を追う物語。

最初の登場人物、嘉衛門が村民が一人としていなくなってしまった村へ派遣される。
小生瀬村へ着いた嘉衛門は村民の大量の死骸を発見する…

小生瀬村は常陸の佐竹領、伊達との堺にある村。
半農半士でありながら伊達の侵入を防ぐ為、他の蔵入地とは違い
米等はまず自分たちの分を確保し残りを収める事を認められた特殊な村。

その為、村民はみな体型がよく精強な部隊。
主人公の藤九郎は騎馬武者で初陣である伊達との戦いで首3つとる程。
しかし関ヶ原後戦もなくなり、小生瀬村の村民も平和に暮らすハズが
佐竹に代わり武田信吉が領主となった為、検地がはじまる。

この検地をする役人たちが、村民が一生懸命育てた収穫前の田畑に入り検地を行う。
行為は検地だが、村民からしてみれば荒らしのようなもの。
村民達は役人に対し憤りを覚え、若い衆達が行動に出てしまう。

戦を知っている藤九郎、戦を知らない若衆。
藤九郎は戦がどれ程ひどいものか身を持って知っている為
戦にならないようにと一人奮戦する。

だが、その思いは若衆には伝わらない。
そのもどかしさ、それでも最善を尽くそうとする藤九郎。
そういった人間模様や思いがよく描かれています。

正直めっちゃ重いです、この本。
全体的に重いのですがやけに人が死ぬシーンが鮮明に描かれている事もあり
読んでる間中、(lll-ω-)ズーンってくるような感じです。

でもホントによく描かれてるので一度読み始めると止まりません。
通勤中読んでいたのだけど、たったの20分なので足りない。
昨晩家で読み始めたらとまらなくて、今日仕事だと言うのに
3時ぐらいまで読んでしまいました…

ちょっと気になったのは同じフレーズが何度も何度も登場する。
結構、字がビッシリなせいもあり読むのに少し苦労する。
そんな状態で同じフレーズ・説明を繰り返されると
「それ、さっき読んだから!」と言いたくなる。

それから藤九郎がどう行動するのか、どうやって若衆達に分からせるのか。
それを楽しみに読み進めているのだが、藤九郎の最後はかなり残念です。
敢無いご最後ってまさにこんな感じだと思う。

残念な部分もあるけれど、ホントにこの作家さんの筆力は凄いと思う。
この本は久しぶりの大当たりです。
posted by yu-ko at 20:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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