ミニヤコンカで遭難し、生還した松田宏也の本です。
ミニヤコンカ登頂を目指し向かった市川山岳会。
アタック隊の菅原信と松田宏也が遭難。
彼らはトランシーバーを持っていたので、BCとトランシーバーで交信するも
途中で凍って故障してしまい交信できなくなる。
アタック隊の彼らを待っていた仲間達は遭難死したと思い込み
C2・C1・BCから撤退してしまうのだ。
そして松田は下山する為動き出すも菅原は動き出さない。
行こうと促しても後から行く、と動き出さない。
菅原はしばらく後に動き始めたようだが力尽きてしまう…
この本のレビューを読んでいて菅原を置いていった松田を批判しているものがあった。
もちろん、連れて行けるものなら連れて行っただろうが松田自身もろくに食べれず
寒さも凌げず凍傷にかかっている状態で他人を連れて行けるでしょうか。
自分が生きるか死ぬかの瀬戸際で他人を助けられる人はどれだけいるのでしょうか。
松田は両足切断両手指十本切断して命からがら助かったのです。
山へ自分の意思で行った以上、自分の身を守れるのは自分だけだと思います。